㉝東京ビックサイトで講演

情報教育

 eスクールで講演したことが縁で電子黒板の会社と何度も連絡をすることが多くなりました。同じ会社から今度はパソコン接続型の書画カメラを購入したのでそこから教科書や資料の図を読み取ってパソコンに取り込み、短時間でパワポ授業のプレゼンができるようになりました。そんな取り組みが「自作簡易型デジタル教科書」という触れ込みであちこちで講演依頼がありました。そんな折、その会社がEDIXと言う展示会にブースを持つと言うことで、そこで3日で5回の講演をして欲しいと依頼がありました。1回30分程度の模擬授業を5回です。電子黒板と書画カメラを手に入れるだけですぐに簡単にプレゼンができてしまう…と言うのがウリです。使用する電子黒板は米国製なのでその本社のアジアマネージャーも来ると言うことでした。自分にできるだろうかと不安でしたが、電子黒板や書画カメラでとてもお世話になった会社ですから何とか力になれたらとオッケーしました。場所は東京ビックサイト。どんなところか全く知らなかったのですが、本当に何度も迷うくらいの広い会場です。メインの講演は大学教授や文科省の官僚がされていました。企業ブースの講演はほぼ無く、会社が雇った女性MCや広報の社員さんがマイクを握っていました。多分現役教員はこの広い会場(数百のブースがあります)で私だけだったのでしょう。めっちゃ注目を浴びました。台本もあまり考えていなかったのですが、時折り笑わせたい思いもあって、楽しい模擬授業を心がけました。気がつくと立ち見も含めて100人以上ブースに集まり、大集客になっていました。その様子を見たアジアマネージャーが「Great!」と持ち上げていただき、「present for you」と最新の電子黒板をその場で1台いただきました。

 2日目も3日目も人がどんどん集まり、教員や教委の方々、業者の方々が質問をしたり、商品を手に取ったりと関心の高さがうかがえました。模擬授業も熱が入り「まったく準備ゼロで行えるプレゼン授業」というキャッチフレーズで新出漢字をなぞったり、算数の練習問題を解いたり、理科のカブトムシの観察をして引き込み線を入れて解説したりしていました。今では「何それ」と言われそうですが、プロジェクターを授業で使うこともまれだった2011年当時、その映し出した画像に書き込みをするなど考えられなかったことででょうね。

 その後、コロナの休演を挟んで2023年まで毎年このビッグサイトで模擬授業がありました。もう現役教員が講演や模擬授業をするなど当たり前のことでどこでもその光景が見られましたが、やはりそのはしりは私だ…という自負が少しはありましたね。

 「プロジェクターで教科書画像を映し出し、書画カメラで資料を大きく投影し、そこに電子ペンで書き込みを入れる」この動作だけで画になったもので何度か取材を受けたり、テレビにも映って紹介されました。その後、書画カメラメインのプレゼン、タブレットPCを用いた遠隔授業、授業支援システムを用いた個別最適学習、プロジェクラーから大型タッチパネルTVへの移行とそれを用いたノート作成授業など少しずつ手段を変えてマンネリ化を防ぐとともに、商品のアピールも行いました。

 EDIXそのものはずっと続いていますが、その会社が電子黒板系の営業を縮小し、什器に力を入れることになって私のビッグサイトでの模擬授業は幕を閉じました。ちょうど定年に当たる年だったのでまあいいかなとも思いました。でもICT黎明期を支えたこれらのグッズを供給してもらえる会社とともに成長していった自分を見るにつけ、時代の変遷とともにまあよく頑張ったな…と自分を褒めてやりたい気持ちにもなりました。確かに本当に「面白く」教員をやっていました。

 今は、そこから提供された大型タッチパネルTVを用いて細々と授業を繰り返しています。

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