授業と学び

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授業がうまくいく日といかない日の違いは何か|40年の中で感じてきたこと

同じように準備をしていても、授業がうまくいく日と、思うように進まない日があります。内容はほとんど同じ。流れも大きく変えていない。それでも、教室の空気がかみ合う日と、どこかずれてしまう日があります。教員を長く続ける中で、私は何度もその違いに戸惑ってきました。そして少しずつ、「うまくいくかどうかは、準備だけでは決まらないのかもしれない」と感じるようになりました。教室の空気がそろっているかどうかうまくいく日の授業は、特別なことをしていなくても、教室の空気がそろっています。子どもたちの視線が自然と前に集まり、声をかけるとすっと反応が返ってくる。一人ひとりが大きく変わっているわけではないのに、全体として...
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忘れ物が多い子どもへの関わり方で意識していること

「また忘れているの?」教室でそう声をかけたことが、これまでに何度もあります。宿題、ノート、筆記用具…。同じ子が何度も忘れてしまう場面に出会うと、どう関わればいいのか悩むことがあります。注意しても直らない。そのたびに指摘するのも、お互いに少ししんどい。私自身も、最初の頃は「どうしたら忘れなくなるのか」と考えるばかりで、うまく関われないことがありました。今は、少し視点を変えて関わるようにしています。「忘れないようにする」より「忘れても大丈夫な形」を考える以前は、「どうすれば忘れなくなるか」を一番に考えていました。でも、何度も忘れてしまう子にとっては、「忘れないようにする」こと自体が難しい場合もあり...
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授業がうまくいかなかった日に、私が自分に言い聞かせていること

授業が終わったあと、教室を出て廊下を歩きながら、ふとため息が出る日があります。「今日はうまくいかなかったな」「もう少し違うやり方があったかもしれない」子どもたちがざわついたまま終わってしまった授業や、説明がうまく伝わらなかった時間。そんな日は、帰り道までそのことを引きずってしまうことがあります。私も、教員になってから何度もそんな日を経験しました。そして、授業がうまくいかなかった日に、いつも自分に言い聞かせていることがあります。今日の一時間だけで、すべてが決まるわけではない授業がうまくいかなかったとき、私たちはついこう考えてしまいます。「このクラスはうまくいかない」「自分は授業が下手なのかもしれ...
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子どもが落ち着かない授業で、私が最初に見直すこと

授業をしていると、どうしても教室が落ち着かない日があります。子どもたちがそわそわしていたり、ちょっとしたことでざわついたり。そんなとき、以前の私は「もっときちんと指導しなければ」と思っていました。しかし経験を重ねるうちに、少し違う見方をするようになりました。まず授業の流れを見直す教室が落ち着かないとき、私はまず「子ども」ではなく授業の流れを見直します。・説明が長すぎなかったか・活動の時間が短すぎなかったか・子どもが動く場面が少なすぎなかったかこうしたことを振り返ると、意外と授業の構成に原因があることがあります。子どもたちは、退屈になると自然に集中が切れてしまいます。これは、ある意味とても自然な...
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授業準備を効率化するためにやっていること

はじめに教員の仕事の中で、授業準備は欠かせない一方、「時間がいくらあっても足りない」と感じやすい業務でもあります。最初の頃は、毎時間すべてを一から準備しようとして、気づけば帰宅が遅くなる日が続いていました。この記事では、そんな経験を経て、授業準備を少しでも効率化するために意識してきたことを紹介します。やっていること① 授業の「目的」を最初に一つ決める準備を始める前に、「この授業で一番伝えたいことは何か」を一つ決めるようにしています。ここだけは分かってほしいこの考え方に触れてほしい目的がはっきりすると、教材を増やしすぎない板書を絞れる結果として、準備時間も短くなりました。やっていること② 完璧な...
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ノートがぐちゃぐちゃになる子への具体的アドバイス

はじめに授業中や提出物を見ていて、「内容は分かっていそうなのに、ノートがとても見づらい」という子に出会うことがあります。ノートがぐちゃぐちゃだと、自分で見返しにくい学習の振り返りがしにくいやる気が下がるといった影響が出ることもあります。この記事では、ノートが整わない子に対して実際に意識してきた声かけや工夫を紹介します。無理に「きれいに書こう」と言わない最初に大切だと感じているのは、「きれいに書きなさい」とだけ言わないことです。多くの場合、本人はどう書けばいいか分からない速さについていくのに必死書くこと自体が苦手といった理由を抱えています。注意よりも、具体的なヒントを示すことが大切だと感じていま...
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宿題が続かないときに見直したいこと

はじめに前回は、宿題を嫌がる子どもへの無理をさせない関わり方について書きました。実際の現場では、「少しは取り組めるようになったけれど、続かない」という声もよく聞きます。今回は、宿題が“続かない”ときに見直していることについてお話しします。※本記事は特定の成果を保証するものではなく、一つの考え方としてお読みください。宿題が続きにくい理由① 目標が大きすぎる「毎日きちんとやる」という目標は、正しいようでいて、子どもにとっては重たい場合があります。うまくいかなかった日があると、「もうだめだ」と感じやすくなります。続けるためには、成功しやすい小さな目標にすることが大切です。② 周囲の比較が影響している...
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宿題を嫌がる子どもへの対応|無理をさせない関わり方

はじめに「宿題を嫌がる子どもへの対応」に悩む教師は多いと思います。教室でも、宿題を出すと表情が曇る子に出会うことがあります。「宿題をやりたがらなくて困っています」この相談は、学年を問わずよく耳にします。教室や面談で子どもたちの様子を見ていると、宿題を嫌がる背景には、怠けているからという理由だけでは説明できない事情があるように感じています。この記事では、教員として関わる中で意識している、無理をさせない関わり方についてお話しします。※本記事は特定の成果を保証するものではなく、一つの考え方としてお読みください。宿題を嫌がる子に見られやすい背景① 学校でエネルギーを使い切っている学校生活は、授業だけで...
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授業がうまくいかなかった日の帰り道

授業が終わったあと、黒板の前に立ったまま、しばらく動けないことがあります。大きな失敗をしたわけではありません。けれど、どこか噛み合わなかった。問いかけが宙に浮き、子どもたちの表情が遠く感じられた。そんな感覚だけが、静かに残ります。うまくいかなかった、という実感説明が長すぎたのかもしれない。待つ時間が足りなかったのかもしれない。別の言葉を選べばよかったのかもしれない。授業中は流れていった時間が、終わったあとになって、ゆっくりと巻き戻されていきます。完璧を目指しているわけではありません。けれど、「もう少しできたのではないか」という思いは、何年経っても消えないものです。帰り道に考えること学校を出て、...
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教室が少しざわつく日に、私が見直していること

教室がいつもより少しざわつく日があります。大きなトラブルがあるわけではないけれど、声をかけても反応が鈍く、空気が落ち着かない。そんなとき、以前の私は「今日は子どもたちの集中力がないな」と考えていました。けれど、経験を重ねるうちに、まず見直すべきものがあると感じるようになりました。急いでいるのは、自分ではないか教室がざわつく日を振り返ると、自分が時間に追われていることが少なくありません。次の予定を気にしていたり、授業を予定通り進めようと焦っていたり。そういう気持ちは、言葉にしなくても、声の調子や動きに表れます。子どもたちは、その変化にとても敏感です。板書や説明が整理されているかもう一つ見直すのは...