「また忘れているの?」
教室でそう声をかけたことが、これまでに何度もあります。
宿題、ノート、筆記用具…。同じ子が何度も忘れてしまう場面に出会うと、どう関わればいいのか悩むことがあります。
注意しても直らない。
そのたびに指摘するのも、お互いに少ししんどい。
私自身も、最初の頃は「どうしたら忘れなくなるのか」と考えるばかりで、うまく関われないことがありました。
今は、少し視点を変えて関わるようにしています。
「忘れないようにする」より「忘れても大丈夫な形」を考える
以前は、「どうすれば忘れなくなるか」を一番に考えていました。
でも、何度も忘れてしまう子にとっては、「忘れないようにする」こと自体が難しい場合もあります。
だから最近は、
「忘れても学習が止まらない形にできないか」
と考えるようにしています。
- 予備のプリントを用意しておく
- ノートがなくても参加できる活動を入れる
- 近くの子と一緒に確認できるようにする
忘れ物をゼロにすることよりも、その子が授業に参加できることを大切にしています。
できている日に目を向ける
忘れ物が続くと、「またか」という気持ちになりやすいものです。
でも、たまにきちんと持ってきている日もあります。
そんなときは、短く声をかけるようにしています。
「今日は持ってきているね」
「準備できているね」
特別に褒めるというよりも、気づいたことをそのまま伝える感覚です。
小さな積み重ねですが、「できた」という感覚を本人が持つことが、次につながることもあります。
忘れる理由を一緒に考える
忘れ物が多い子には、それぞれ理由があります。
- 朝の準備がうまくいかない
- 何を持っていけばいいか分からない
- 家での環境が整っていない
だから、一度ゆっくり話を聞く時間をつくることもあります。
「どんなときに忘れやすい?」
「どうしたら思い出せそうかな?」
責めるのではなく、一緒に考える形にすると、子どもも少しずつ自分なりの工夫を見つけていくことがあります。
強く言いすぎないようにする
何度も続くと、つい強く言いたくなることもあります。
でも、忘れ物は「やる気がない」だけで起きているとは限りません。
むしろ、何度も注意されることで、気持ちが下がってしまうこともあります。
だから私は、必要なことは伝えつつも、言い方はできるだけ穏やかにするように意識しています。
関係が崩れてしまうと、その後の関わりが難しくなるからです。
まとめ:その子に合った関わり方を探す
忘れ物が多い子への対応には、「これが正解」という一つの方法はないように感じています。
だからこそ、
- 忘れても参加できる形を考える
- できている日に目を向ける
- 理由を一緒に考える
- 強く言いすぎないようにする
そんなことを意識しながら、その子に合った関わり方を探していきます。
すぐに変わることは少ないかもしれません。
でも、少しずつでも前に進めば、それで十分なのかもしれません。
教室の中での小さな変化を見つけながら、これからも関わっていきたいと思います。


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